『ウルトラセブン』のレギュラーに子供がいなかった事

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『ウルトラマン』から『ウルトラマン80』までの昭和のウルトラシリーズでレギュラー出演者に子供がいなかったのは『ウルトラセブン』だけ

昭和のウルトラシリーズの内、ウルトラ戦士が登場しない『ウルトラQ』とアニメーション作品『ザ☆ウルトラマン』を除くとレギュラー出演者の中に子供がいなかったのは実は『ウルトラセブン』だけなんですよね。

各番組のレギュラー出演者の子供を挙げていってみますと

●『ウルトラマン』

ホシノ少年(11歳ながらなぜか科学特捜隊に自由に出入りしていて、途中からは科学特捜隊の制服も与えられた)

●『帰ってきたウルトラマン』

坂田次郎(ウルトラマンと一体化した郷秀樹を兄のように慕う少年)

●『ウルトラマンA』

梅津ダン(第29話~第43話に登場した少年でウルトラの星を見る事ができるという特殊な感覚の持ち主。ウルトラマンエースと一体化した北斗星司を兄のように慕う)

●『ウルトラマンタロウ』

白鳥健一(ウルトラマンタロウに変身する東光太郎が居候する白鳥家の小学5年生の少年 光太郎のことを兄のように慕う)

●『ウルトラマンレオ』

梅田トオル(ウルトラマンレオの人間体=おゝとりゲンを兄のように慕う少年、カオルの兄)

梅田カオル(ウルトラマンレオの人間体=おゝとりゲンを兄のように慕う少女、トオルの妹 第40話『MAC全滅! 円盤は生物だった!』円盤生物でシルバーブルーメ来襲の際に犠牲となり死亡)

●『ウルトラマン80』

桜ヶ岡中学校1年E組の生徒たち(ウルトラマン80の人間体=矢的猛が担任を務めるクラスの生徒たち 番組の路線変更に伴い、第13話以降は桜ヶ岡中学校が全く登場しなくなったために第1話~第12話のみの登場に留まる)

といったようになります。

この中で『ウルトラマンA』のみが番組開始当初、レギュラー出演者に子供がいませんでしたが、路線変更による南夕子の退場に伴い、第29話から梅津ダン少年がレギュラーに加わりました。

ただし、「ウルトラ6番目の弟」として登場した梅津ダンは、ウルトラ兄弟の6番目タロウが主役となる『ウルトラマンタロウ』の制作決定後、その存在が都合の悪いものと見做されたためか第43話を最後に特に説明もなく姿を消しています。

少年の出入りを許すおおらかな科学特捜隊と常に侵略に対する緊張を解けなかったウルトラ警備隊

『ウルトラセブン』よりも前に制作・放映された『ウルトラマン』の防衛チームである科学特捜隊には、なぜか11歳の少年であるホシノが自由に出入りしていたわけですが……『ウルトラセブン』の地球防衛軍、そして、その精鋭チームであるウルトラ警備隊は科学特捜隊よりもずっとミリタリー度が高くガチッとした組織で、とても子供の自由な出入りを許容するような雰囲気の組織ではありませんでしたね。

主に大自然のメタファーである怪獣を相手にしていた科学特捜隊には子供の自由な出入りを許容するようなおおらかさがありましたが、常に宇宙人の侵略に対して緊張感を持って警戒をしていなければならなかった地球防衛軍、ウルトラ警備隊は、そのようなおおらかさを持つわけにはいかなかったのでしょう。

科学特捜隊の本部にホシノ少年が自由に出入りしていたように、もしも地球防衛軍の極東基地にも子供が自由に出入りしていたら……地球防衛軍・ウルトラ警備隊と侵略者である宇宙人との戦いが緊張感のないものに見えるようになってしまったでしょうね。

『ウルトラセブン』には子供が入り込む隙がなかった!?

『帰ってきたウルトラマン』以降のいわゆる第二期ウルトラシリーズでは、”人間ウルトラマン”を描くことがテーマとされ、ウルトラ戦士に変身する者の防衛チームで働いている時以外の姿が多く描かれることになりました。

そのために『帰ってきたウルトラマン』以降、ウルトラ戦士の人間体である主人公を兄のように慕う子供の存在が定番化していったと考えていいでしょう。

それに対して『ウルトラセブン』ではウルトラ警備隊の制服を着ていない時間のダンの姿が描かれることはほとんどありませんでしたから、ダンのことを兄のように慕う少年など登場する隙など全くなかったですよね。


私はホシノ少年が自由に出入りできる科学特捜隊のおおらかさも好きでしたし、次郎少年を含む坂田一家の存在も好きでしたが……『ウルトラセブン』のアダルトで都会的な世界には子供のレギュラーは不要でしたよね。

視聴率が常時30%以上で推移した『ウルトラマン』と違い『ウルトラセブン』の後半は視聴率が低下・停滞していましたが、妙なテコ入れが行われ、あの硬質な世界に子供が入り込んでくることなどなくて良かったと思います。

【2017年12月22日】

続けて作品世界多角的研究14『『ウルトラセブン』が持つ負の面・負の要素』のページをご覧ください

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