ウルトラセブンの謎を徹底的に考察・研究 第27話『サイボーグ作戦』の謎を解き明かす
ウルトラセブン考察・研究 各話研究27
第27話 サイボーグ作戦
サイボーグ作戦
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ストーリー
婚約者とともにドライブ中だった地球防衛軍の通信隊員=野川が朝日沼の中に潜んでいた円盤に拉致された。そして、円盤の中で野川は、ボーグ星人の命令に従う手駒にされてしまう。
野川が基地に姿を見せると、行方不明となっていた彼の帰還にウルトラ警備隊の隊員たちは安堵する。しかし、ダンだけは野川の様子が異常な事を見逃さず、彼の行動に注意をはらっていた。
野川はボーグ星人の命令に従って基地内にプレート弾を仕掛けていたが、ダンに見つかり、ソガにショックガンで撃たれ、気を失う。
メディカルセンターで行った検査で野川が頭部に催眠プレートを埋め込まれて操られていたことが判明し、早速、催眠プレートを取り除く手術が行われることになる。
気を失った野川が、うわ言で「朝日沼」と言っていたことから、敵が朝日沼に潜んでいることを見破ったキリヤマはアンヌとともにウルトラホーク1号で出撃。まずは朝日沼を蒸発させてから円盤を攻撃し、撃破した。
基地内で残る一つのプレート弾を捜していたフルハシとソガ、そして、医師=北村を、突然侵入してきた怪しい女が気絶させた。女は、野川を裏切者と見做し、抹殺に現れたボーグ星人だった。
しかし、女は野川の抹殺をダンに阻止されて失敗する。逃げた女はボーグ星人に、ダンはウルトラセブンに変身し、戦いが始まった。
最後まで見つからなかったプレート弾は、なんとウルトラセブンに付けられていたが、セブンは、危ういところでこれを外し、ボーグ星人をアイスラッガーで倒す。
野川の手術は成功し、完全に元の状態に戻り、無事に彼の結婚式が行われた。
ウルトラセブン 第27話『サイボーグ作戦』の謎
野川を裏切者と見做し、わざわざ抹殺しにきたボーグ星人の気持ちがわからない
ボーグ星人は、勝手に野川の頭部に催眠プレートを埋め込み、彼の意志とは全く関係なしに勝手に彼を自分たちの手駒にして操っておきながら、野川がショックガンで撃たれ、気を失っていると、彼のことを裏切者と見做し、わざわざ抹殺しにやって来ます。
フルハシ、ソガ、北村は気絶させただけで、野川だけは抹殺しようとしていたわけですから、よほど野川の「裏切り」が頭にきていたのでしょう。
しかし、手駒にされた野川は、命令通りに動いていた途中でショックガンで撃たれ、気を失っただけなのです。
そんな野川を裏切者扱いし、わざわざ抹殺にやって来るなんて、ボーグ星人はいったい何を考えているのでしょうか?
なにもわざわざ野川を抹殺になど来なくても、基地爆破が成功すれば、野川もその時に死んでいたはずなのですけれどもね。
ボーグ星人は余計なことをやったり言ったリしなければウルトラセブンを抹殺でき、極東基地も爆破できていた!?
上記のようにボーグ星人は、野川抹殺のためにわざわざ基地内に侵入してきたわけですが……もしも、ボーグ星人がそんな余計なことをしていなかったら、プレート弾の最後の一つがダンに付けられていることにダン本人も他の誰も気づかないまま爆破の時間を迎えていたのではないでしょうか?
そうすれば、ウルトラセブンは死に、極東基地も爆破できていたはずです。
また、ボーグ星人は、セブンに「プレート弾の残りの1個はどこにあるのだ?」と訊かれると、よせばいいのに正直に「残りの1つはお前に付けてあったのだ」と応えてしまっているのです。
余計なことを言わずに黙っていれば、セブンを倒せたはずなのに、なぜボーグ星人は余計なことを言ってしまったのでしょう?
ウルトラセブン 第27話『サイボーグ作戦』の謎への推察
ボーグ星人は全てが思い描いたとおりに運ばないと気がすまない性格だったのか!? それとも円盤を破壊された腹いせだったのか!?
私たち普通の地球人の感覚では、野川を裏切者と見做し抹殺しようとしたボーグ星人の行動は到底理解できないものです。
おそらく、ボーグ星人は、全てが自分の思い描いたとおりに運ばないと気がすまず、少しでも思い描いていたのとは違うことが生じてしまうと怒りを抑えきれなくなる困った性格をしているのでしょう。
それが、地球に来てウルトラセブンに倒されたボーグ星人のあくまで個人的な性格にすぎなかったのか、ボーグ星人という種族全体が持つ性格的な特徴なのかは定かではありませんが。
それとも、円盤を破壊された八つ当たりでボーグ星人は野川のことを抹殺しようとでもしたのでしょうか?
八つ当たりに来たのなら、フルハシ、ソガ、北村のことも殺そうとしていたでしょうから、それは考えづらいとは思いますが。
ボーグ星人には余計なことをしている自覚はなかった!?
やらなくてもいい余計なことをして、そんなことをしなければ成功していたことを失敗してしまうような輩は、自分自身が余計なことをしているということを自覚できていない場合がほとんどです。
おそらくボーグ星人も自分が余計なことをしているという自覚は全くなかったのでしょう。
そして、セブンに対して「残りの1つはお前に付けてあったのだ」などと余計なことを言ってしまったのは、爆発までの残り時間がほとんどなくなっていたためにボーグ星人が勝ちを確信して油断してしまったためだったのでしょうね。
続けて各話研究 第28話『700キロを突っ走れ!!』のページをご覧ください
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