ウルトラセブンの謎を徹底的に考察・研究 第48話・第49話『史上最大の侵略 前編・後編』を解き明かす
ウルトラセブン考察・研究 各話研究48・49
第48話・第49話 史上最大の侵略 前編・後編
史上最大の侵略(前編)
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ストーリー
第48話 『史上最大の侵略 前編』
体調が悪いダンは、それでもウルトラホーク2号でパトロールに出るが、意識が朦朧としていたために円盤の撃墜に失敗し、逆に円盤からの攻撃を受け、ホーク2号を爆破させてしまう。
しかし、円盤は、クラタが操縦するステーションホークによって撃墜され、クラタからの連絡によってダンはホーク2号が爆発する前に救出され事なきを得た。
自分の部屋で眠っていたダンはM78星雲の上司からのメッセージを受ける。地球での侵略者たちとの戦いで大きなダメージを負った340号=ウルトラセブンはM78星雲に帰還しなければならず、これ以上、セブンとして戦えば帰還ができなくなり、死ぬことになるというのだ。
しかし、V3のクラタからの連絡にダンが体調の悪さのために即座に対応できなかったために今度は円盤の地球への侵入を許してしまう。
そして、円盤に乗っていたゴース星人にアマギが捕らえられ、他の隊員たちも円盤から現れた怪獣パンドンの攻撃に遭い、窮地に陥ってしまった。
ダンはやむを得ずウルトラセブンに変身してパンドンと戦うが、エメリウム光線を発射できず、アイスラッガーもパンドンに叩き落とされてしまう。
それでも、なんとかパンドンを倒したセブンだったが、ダンの姿になると、そのまま倒れ込んでしまった。
第49話 『史上最大の侵略 後編』
基地の医務室に運ばれたダンの容態はなんとか落ち着くが……医務室に留まり、レントゲン写真を撮られれば地球人ではないことを知られてしまうため、ダンは基地を抜け出す。
ゴース星人は、地底ミサイルによる世界各都市への攻撃準備をすませ、地球防衛軍に降伏を求めてきた。降伏を受け入れれば、火星の地底都市での生存を認めるが、受け入れなければ全人類を皆殺しにするという。
ダンは、いかにも体調が悪そうな彼のことをほうっておけなかった少年・秋夫と姉の家に連れて行かれたが、医者に診られるのを避け、その家も出た。そして、ウルトラ警備隊に憧れる秋夫の提案に乗り、彼らの作戦本部についていった。
ゴース星人は地底ミサイルでの攻撃を開始し、モスクワ、ニューヨーク、ロンドン、パリが次々に炎に包まれていった。そして、次の標的は東京だ。
クラタたちがゴース星人の基地の場所を見つけ、地球防衛軍がそこに時限爆弾を積んだマグマライザーを自動操縦で送り込むもうとしていることをビデオシーバーで知ったダンは、ウルトラセブンに変身しようとする。
このままではゴース星人の基地に捕らえられているアマギが犠牲になってしまうためだ。しかし、M78星雲の上司がダンの変身を制止する。
そこへ、秋夫少年の連絡を受けたアンヌが、ダンを迎えにやって来る。ダンにやさしく「なぜ逃げたりなんかしたの」と問うアンヌに対して、ダンはついに自分がウルトラセブンであることを明かす。
そして、「さよなら アンヌ」と言ってウルトラセブンに変身し、飛び立とうとするダンをアンヌは「待ってダン 行かないで」と止めようとするが、ダンはそれを「アマギ隊員がピンチなんだよ」と言って振り切り、セブンに変身する。
マグマライザーに搭載された時限爆弾によってゴース星人の基地が爆破される間一髪のところでアマギを救出したセブンが手足を改造されたパンドンと戦っていた時にアンヌからセブンがダンだったことをウルトラ警備隊の隊員たちとクラタは聞かされる。
セブンはパンドンに手こずっていたが、セブンに対してダンと語り掛けるウルトラ警備隊の仲間たちの援護を受け、パンドンを倒し、M78星雲へ帰っていった。
史上最大の侵略(後編)
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ウルトラセブン 第48話・第49話『史上最大の侵略 前編・後編』の謎
ゴース星人は火星に地下都市を既に築いていたのか?
『史上最大の侵略 後編』でゴース星人は、カプセル状の機械の中に入れて完全にコントロール状態にしたアマギに話させるかたちで降伏を要求してきますが、この時にアマギが言わされた言葉の中に
「我々ゴース星人に降伏すれば火星の地底都市に移住を許可し全人類の生活を保証する」
というものがありました。
こんな提案を地球人類に対してしてきたということは、ゴース星人は既に火星に地球人類全員が移住可能な地底都市を築いていたのでしょうか?
なぜゴース星人は東京に地底ミサイルを打ち込むのを遅らせたのか?
ゴース星人はモスクワ、ニューヨーク、ロンドン、パリを次々に地底ミサイルで攻撃した後で「返事はまだか 30分後にもし返事がなければ次に東京を攻撃する あと30分だ イエスかノーか その答が欲しい」と言って(アマギに言わせて)きます。
なぜ世界の他の都市を攻撃しまくった後で、東京を攻撃するまでには非常に短時間ながら猶予を与えたのでしょうか?
ウルトラセブン 第48話・第49話『史上最大の侵略 前編・後編』の謎への推察
火星の地下都市はまだ築かれていなかった可能性が高い
『史上最大の侵略 後編』では「30億全人類」という言葉が使われ、世界の総人口は約30億ということになっていますが、これは『ウルトラセブン』放映当時の実状に合っています。
その30億全人類が移住可能な地底都市を築くとなると、それはゴース星人にとってもかなりの負担になったはずだと想像されますね。
そして、せっかく全地球人類が移住可能な地底都市を築いたとしても、地球人類が降伏をしなかった場合には、その地底都市が無用の長物と化してしまうわけです。
したがって、ゴース星人は地球人が降伏をするのを確認した後で火星に地底都市を築くつもりでいた可能性が高いのではないかと思います。
ゴース星人にとって地球は、そのくらいの労力を使ってでも是非手に入れたい惑星だったということなのでしょう。
宇宙人たちは日本が地球の中で特別な国だと認識している!?
ゴース星人に限らず『ウルトラセブン』に登場する宇宙人たちは日本に飛来することが多かったです。
というよりも、日本以外に飛来した宇宙人はほとんどいませんでしたよね。ベル星人がアメリカでも疑似空間を創っていたことがあったり、ブラコ星人がスイス、アメリカ、アフリカにも飛来していたり、カナン星人が勝手に北極を自分たちの領土にしたつもりになっていたといった例外はあります。
しかし、大多数の宇宙人は日本だけに飛来していたわけですから……これは、宇宙人たちが何らかの理由で日本を特別視していたとしか思えませんね。
その理由が地球防衛軍の基地があるということではないはずです。なぜなら地球防衛軍の基地はアメリカ、イギリス、ドイツ、ソ連、インド、オーストラリアにもありますし、地球防衛軍の本部があるのはパリだからです。
理由は不明ですが、多くの宇宙人たちが日本を特別視していたのだとしたら……ゴース星人が東京の攻撃は他の都市の攻撃よりも遅らせ、短い時間ながら地球側に猶予を与えたのもそのためだったのかもしれないですね。
ウルトラセブン 第48話・第49話『史上最大の侵略 前編・後編』の研究ポイント
昼と夜が混在する日本
ダンが秋夫少年と姉の家に連れて行かれたのも秋夫少年たちの作戦本部に行ったのもアンヌがダンを迎えにやって来たのも全て夜のことでした。
その間にゴース星人は地底ミサイルで世界各都市を攻撃し、日本でも街は大混乱に陥りましたが……なぜか、大混乱に陥り人々が逃げ惑う日本の街は明らかに昼なんですよね。
これは、いったいなぜだったのでしょうか?
コアなファン(マニア)にはご存知の方が多いと思いますが『史上最大の侵略 後編』には1961年に公開された東宝映画『世界大戦争』のライブフィルムが多く使用されています。
人々が逃げ惑うシーンの映像が昼間だったのは『世界大戦争』の人々が逃げ惑うシーンがそのまま使用されたためなんですね。
ダンが別れの際にアンヌに何を話したのかについて考察した
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