惑星間侵略戦争に他の星が巻き込まれた様子は描かれなかったが…

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『ウルトラセブン』の舞台は惑星間侵略戦争が激化している世界

ご存知のとおり『ウルトラセブン』の物語は第1話『姿なき挑戦者』の

「地球は狙われている 今、宇宙に漂う幾千の星から恐るべき侵略の魔の手が」

という地球がいかに危険な状態にあるかということを説明するナレーションとともに始まりました。

そして、なぜ地球に様々な侵略者の魔の手が伸びてくるようになったのかという事については、『ウルトラセブン』番組中では特に説明されたことはありませんが、「惑星間侵略戦争が激化しているため」という設定がなされていました。

惑星間侵略戦争が激化しているとあっては、地球に様々な宇宙人たちが侵略の魔の手を伸ばしてくるのも当然のことと納得できますよね。

ペダン星人やアンノンの言動は惑星間侵略戦争の激化を反映していた

地球が観測ロケットを送り込んたことを侵略と見做し、地球に報復にやって来たペダン星人やアンノンの言動は、惑星間侵略戦争が激化しているのを反映したものになっていたと捉えることができます。

惑星間侵略戦争が激化しているという背景があったからこそペダン星人もアンノンも他星からの侵略に対して神経過敏になっていて、そのために地球が自分たちの星に観測ロケットを送り込んできたことを侵略と見做してしまったと考えられますからね。

もしも、惑星間侵略戦争が激化しているという背景がなかったら、ペダン星人もアンノンも地球から観測ロケットが送り込まれても、そのことを侵略行為と見做すことはなかったのかもしれません。

地球以外の星が惑星間侵略戦争に巻き込まれている事は描かれなかった

上記のようにペダン星人やアンノンの言動は、惑星間侵略戦争が激化していることを反映したものだったと解釈可能なものでした。

しかし、『ウルトラセブン』作品中で地球以外の星が惑星間侵略戦争に巻き込まれていることがハッキリと具体的に描かれることはなかったですね。

『ウルトラセブン』以外のウルトラシリーズでは

●ミステラー星とアテリア星の間の戦争は何十年も続き、泥沼状態になっている(『帰ってきたウルトラマン』第49話『宇宙戦士 その名はMAT』)

宇宙戦士その名はMAT
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●星間戦争のために力を必要としている戦士であるドロボンはウルトラマンの力を得ようとしていた(『ウルトラマンタロウ』第52話『ウルトラの命を盗め!』)

●ウルトラマンレオの故郷である獅子座L77星はマグマ星人によって滅ぼされてしまった(『ウルトラマンレオ』第1話『セブンが死ぬ時! 東京は沈没する!』)

などといったように惑星間で戦争が行われていること、惑星間の戦争の犠牲になった者がいることがハッキリと描かれていました。

しかし、惑星間侵略戦争が激化している世界を舞台にしていると設定されている『ウルトラセブン』では地球以外の星が惑星間戦争に巻き込まれていることがハッキリ描かれることはなかったんですよね。

【2018年3月25日】

続けて作品世界多角的研究27『カプセル怪獣がペギラやレッドキングになっていたら!?』のページをご覧ください

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