ウルトラセブンの謎を考察・研究 セブン上司はなぜゾフィーのようにウルトラ兄弟に慣れなかったのか?
ウルトラセブン考察・研究 作品世界多角的研究31
セブン上司がゾフィーと違いウルトラ兄弟になれなかった理由
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ウルトラ兄弟の一員になったゾフィー、ならなかったセブン上司
『ウルトラセブン』最終回(第48話~第49話『史上最大の侵略』前編・後編)に登場したセブン上司は、『ウルトラマン』の最終回に登場したゾフィーと違い、後にウルトラ兄弟の一員に組み込まれることはありませんでしたが……これは、なぜだったのでしょうか?
最終回に主役ヒーローのスーツ(着ぐるみ)を流用して登場した主役ヒーローにソックリのM78星雲人というところは、セブン上司もゾフィーも同じです。
また、それぞれの番組の主役ヒーローにM78星雲への帰還を促したというところもセブン上司とゾフィーに共通していますね。
それにもかかわらず、ゾフィーは後にウルトラ兄弟の一員に組み込まれ、セブン上司はウルトラ兄弟の一員にはならなかったわけですが……その理由は、いったい何だったのでしょうか?
考えられる事をいくつか挙げていってみましょう。
名前が明かされていたゾフィー 名前がわからなかったセブン上司
『ウルトラマン』第39話(最終回)『さらばウルトラマン』でゾフィーは、ゼットンに倒されたウルトラマンを赤い玉の中に引き入れて、ウルトラマンに
「ウルトラマン 目を開け」
と呼びかけた後、すぐに
「私はM78星雲の宇宙警備隊員ゾフィー」
とすぐに自分の名を名乗っていました。
それに対して『ウルトラセブン』第48話~第49話(最終回)『史上最大の侵略』前編・後編に登場したセブン上司は、ゾフィーと違い、自らの名前も自分が何者かという事も一度も話しませんでした。
ゾフィーが後にウルトラ兄弟の一員に組み込まれ、しかも長兄という立場を得るようになったのは、『ウルトラマン』最終回の時点で自分が何者かということをシッカリ説明し、なおかつゾフィーという名をハッキリ名乗ることによって
【ウルトラマンとハヤタを分離させて、ウルトラマンををM78星雲に連れ帰った宇宙警備隊のゾフィー】
という事を明確にさせていたためかもしれませんね!
そうだとすれば、セブン上司も自分が何者かを明確にし、名を名乗っていたら、あるいはウルトラ兄弟の一員になれたのかもしれないですね。
ウルトラ兄弟になったゾフィー なれなかったセブン上司
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地球にやって来ていたゾフィー やって来なかったセブン上司
ゾフィーは、まるでゼットンにウルトラマンが倒されるのを待っていたかのように(?)ウルトラマンが倒されるとすぐに地球に現れ、ハヤタと分離させたウルトラマンをM78星雲に連れ帰りましたが……
セブン上司は幻影のようにダンの前に現れた(M78星雲からダンにテレパシーを送っていた?)だけで、地球にはやって来ていませんでした。
公式の設定はともかく、実質的に「ウルトラ兄弟=地球にやって来た歴代のウルトラ戦士」という感じでウルトラ兄弟はスタートしていましたから……セブン上司も地球にやって来ていたら、あるいは……。
ウルトラマンと一応違う姿になっていたゾフィー ウルトラセブンと全く同じ姿だったセブン上司
ゾフィーは、胸にリベットを付け、体の模様もウルトラマンとは少し変えることによって、そのビジュアルをウルトラマンと違うものにしていました。
それに対してセブン上司のビジュアルはウルトラセブンと全く違いがありませんでした。
もしも、セブン上司が、ウルトラセブンと似てはいても、違うビジュアルになっていたら……ウルトラ兄弟の一員になり得ていたかもしれませんね。
制作者がちゃんと憶えていたゾフィー 忘れられていたセブン上司
コアなファンには、よく知られている事ですが、実はセブン上司と後に呼称されるようになった『ウルトラセブン』最終回に登場し、ウルトラセブンにM78星雲への帰還を促したM78星雲人の存在は、制作者である円谷プロの人達にスッカリ忘れられてしまっていたんですよね。
ですから、本当のところを言ってしまえば、ゾフィーがウルトラ兄弟の一員に組み込まれ、セブン上司がウルトラ兄弟の一員に組み込まれなかった理由は……
【ゾフィーは制作者に憶えられていたが、セブン上司は制作者にその存在をスッカリ忘れられてしまっていた】
という事になるんですよね!
続けて『作品世界多角的研究32 ウルトラセブンの飛行速度マッハ7について考える』のページをご覧ください
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