第31話 悪魔の住む花

悪魔の住む花
悪魔の住む花

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ストーリー

友人たちと花畑に来ていた少女・香織が花びらに口づけをした途端、倒れてしまった。血小板が急激に減少していた香織が特殊な血液型だったために同じ血液型のアマギに輸血の要請が入り、彼はそれに応じた。

その夜、香織は意識を持たぬまま動き出し、駆け付けたアマギの後頭部を殴打し、気絶させ、彼の血を吸った後、再び眠ってしまった。

香織が花びらだと思って口づけしたのは、実は宇宙細菌ダリーの卵であり、香織の体内に巣くったダリーが血液中のフィブリノーゲンを得るために彼女を吸血鬼とさせていることが判明する。

吸血鬼と化した香織は、夜、アマギを基地から連れ出すが、遊園地にいるところを見つかり、ソガの放ったショックガンで眠らされた。

香織の眠る部屋でアマギは、医師たちに彼女をなんとか救ってくれと懇願するが、医師たちには彼女を救う手立てがない。

ダンは香織を救うため、ウルトラセブンに変身し、ミクロ化して香織の体内に入り、ダリーを倒すことを決意する。人間の体内はセブンにとって危険な未知の世界だが、香織を救う方法は他になかった。

香織の体内でセブンは危機に陥ったが、北村博士が打った注射にも助けられ、なんとかダリーを倒し、香織は元の状態に戻った。

ウルトラセブン 第31話『悪魔の住む花』の謎

メリーゴーラウンドが動き出したのはなぜ!?

宇宙細菌ダリーに操られた状態の香織は

●口から怪しい霧のようなものを吐き、相手を眠らされる

●催眠状態にして人間を動かす

といった不可思議な能力を発揮しました。

これらの能力は、ダリーが香織に血を吸わせるために与えたものと考えれば納得できますが……香織が、夜間の遊園地でメリーゴラウンドを動かしていたことまで、それで納得することはできませんね。

いったい香織はなぜメリーゴラウンドまで動かすことができたのでしょうか?

どう見ても節足動物なダリーがなぜ宇宙細菌なのか!?

ダリーの姿は、どう見てもダニやノミのような節足動物のように見えます。

ちなみに辞典では

【細菌】原核細胞から成る単細胞生物

【節足動物】甲殻類、昆虫、クモなどの硬い殻(外骨格)と関節を持つ生物

となっています。

やはり、ダリーは、細菌ではなく節足動物に分類されるのではないかと思われますが……なぜか「宇宙細菌」と呼ばれているんですよね。

怪獣図鑑などの類で「宇宙細菌」と説明されているだけではなく、『悪魔の住む花』劇中でもダンや北村博士がダリーのことを「宇宙細菌」と呼んでいます。

ウルトラセブン 第31話『悪魔の住む花』の謎への推察

単に電源を入れ、動かしていたのか!? それとも念動力で動かしていたのか!?

夜間の遊園地でメリーゴーラウンドだけが動いていたのは、特に不思議なことではなく、香織か、彼女に操られていたアマギが、普通に電源を入れ、動かしていたというだけのことだったのかもしれません。そういう可能性もあるでしょう。

しかし、不可思議な能力を得ていた香織が、念動力(サイコキネシス)も使えるようになっていて、それでメリーゴーラウンドを動かしていたということも考えられるのではないかと思います。

ダリーは単細胞生物ではないが細菌的な特徴を持っている

細菌には動物に寄生するものが多く、寄生した動物の健康状態を損ねさせるものが多いです。

人間に寄生し、寄生した人間を吸血鬼化させたダリーは、節足動物であっても、人間に与える影響は細菌的だったと言えるかもしれませんね。

どう見ても細菌(単細胞生物)ではなく、節足動物であるダリーが「宇宙細菌」と呼ばれるようになったのは、もしかしたらそのためだったのではないでしょうか。

続けて各話研究 第32話『散歩する惑星』のページをご覧ください

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