ウルトラセブンの謎を徹底的に考察・研究 なぜウルトラ警備隊の隊員や地球防衛軍幹部の名前はカタカナ表記だったのか?
ウルトラセブン考察・研究 地球防衛軍とウルトラ警備隊11
ウルトラ警備隊の隊員たちの名前がカタカナ表記だった理由
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キリヤマ、フルハシ、ソガ、アマギ…ウルトラ警備隊の隊員名はカタカナ表記
キリヤマ、フルハシ・シゲル、ソガ、アマギ、モロボシ・ダン……アンヌの「友里」という苗字が漢字表記になっていたという例外はありますが、ウルトラ警備隊の隊長・隊員たちの名前の表記はカタカナになっていました。
そして、ウルトラ警備隊だけではなく、長官のヤマオカ、参謀のタケナカ、マナベ、ヤナガワという地球防衛軍の幹部たちの名前の表記もカタカナになっていましたね。(ボガードがカタカナ表記になるのは当たり前のことですが)
『ウルトラセブン』の企画が出来上がる過程で存在した『ウルトラアイ』ではレッドマンに変身する主人公の名前が諸星弾という漢字表記になっていたのに、完成作品『ウルトラセブン』では主人公の名前がカタカナ表記のモロボシ・ダンとされたわけですから……ウルトラ警備隊の隊長・隊員たちや地球防衛軍の幹部たちの名前がカタカナ表記になった事には、それなりの意味があったと考えるべきでしょうね。
科学特捜隊の隊員たちの名前もカタカナ表記
ハセガワ ジェットビートル w/ ハイドロジェネードサブロケット
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『ウルトラマン』の科学特捜隊の隊長・隊員たちの名前もムラマツ、ハヤタ、アラシ、イデ、フジ・アキコと『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊の隊員たちや地球防衛軍の幹部たちの名前と同様にカタカナ表記でした。
ただし、1996年に制作された短編映画『蘇れ!ウルトラマン』で科学特捜隊の隊長・隊員たちの村松敏夫、早田進(シン)、嵐大助、井手光弘、富士明子という漢字表記&フルネームが追加設定されてはいますが……これは、あくまで『ウルトラマン』が制作されてから何十年も経てからの追加された設定ですから、基本的には科学特捜隊の隊員たちの名前の表記はカタカナであると考えるべきでしょう。
MAT、TAC、ZATの隊員たちは漢字表記
第二期ウルトラシリーズの隊長・隊員たちの名前は
『帰ってきたウルトラマン』のMATの隊長・隊員たちは加藤勝一郎、伊吹竜、南猛、岸田文夫、上野一平、郷秀樹、丘ユリ子
『ウルトラマンA』のTACの隊長・隊員たちは竜五郎、山中一郎、今野勉、美川のり子、吉村公三、北斗星司、南夕子
『ウルトラマンタロウ』のZATの隊長・隊員たちは朝日奈勇太郎、荒垣修平、二谷一美、北島哲也、南原忠男、西田次郎、上野孝、森山いずみ
『ウルトラマンレオ』のMACの隊員たちは黒田明雄、青島一郎、赤石清彦、桃井晴子、白川純子、平山あつし、佐藤大介、白戸純、梶田一平、松木晴子
といったように漢字表記でした。
※ただし、『ウルトラマンレオ』のMACの隊長モロボシ・ダンは『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊隊員時代と同じカタカナ表記、そして、ウルトラマンレオに変身する おゝとりゲンの名前は平仮名&カタカナ表記でしたが。
隊員名がカタカナ表記の科学特捜隊・ウルトラ警備隊と隊員名が漢字表記のMAT・TAC・ZAT・MACの違い
『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の物語の舞台となっている世界は、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』が放映された1960年代の世界ではなく、放映当時からすれば近未来の世界になっていました。
それに対して『帰ってきたウルトラマン』『ウルトラマンA』『ウルトラマンタロウ』『ウルトラマンレオ』の物語の舞台となっている世界は、その作品が放映された時代である1970年代の世界でした。
また、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』は物語の舞台を日本にしていても、そこから純日本的なものは極力排除されていました。
だからこそメトロン星人とダンが卓袱台を挟んで対峙する場面が非常に強く印象に残るものとなったわけです。
これは、第二期ウルトラシリーズの作品中に餅つき、節分、ひな祭りといった純日本的な要素が積極的に取り入れられていたのとは対照的でした。
科学特捜隊やウルトラ警備隊の隊長・隊員たちの名前がカタカナ表記になっていたのは、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』が放映当時からは近未来の純日本的な要素が希薄な世界(無国籍な世界)を物語の舞台にしていたため、そして、MAT、TAC、ZAT、MACの隊長・隊員たちの名前が基本的に漢字表記になっていたのは、第二期ウルトラシリーズの物語の舞台となっていたのが、作品放映当時の視聴者たちが暮らす世界と地続きの世界だったためなのではないでしょうか。
続けて 地球防衛軍とウルトラ警備隊12『ソガは「ダンは死んで帰っていくんだろうか」となぜ思ったのか?』のページをご覧ください
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