高度な科学力を持つ侵略者が怪獣を兵器として使う理由

ULTRA-ACT エレキング
ULTRA-ACT エレキング

by A,azon


巨大な怪獣やロボットを兵器として使った宇宙人

『ウルトラセブン』に登場する侵略者で巨大な怪獣やロボットを兵器として使った者たちを挙げていってみますと

●ピット星人=エレキング

●ワイルド星人=ナース

●ペダン星人=キングジョー

●シャプレー星人=ギラドラス

●ミミー星人=アイアンロックス

●シャドー星人=ガブラ

●ポール星人=ガンダー

●キル星人=恐竜戦車

●謎の侵略者=リッガー

●バンダ星人=クレージーゴン

●ガッツ星人=アロン

●テペト星人=テペト

●サロメ星人=ニセ・ウルトラセブン

●ゴース星人=パンドン

となります。

また、真市少年の言葉を信じれば本物の地球人であるノンマルトもガイロスを使っていましたし、テペトもザンパ星人に操られていたのかもしれません。

なぜ高度な科学力を持つ侵略者たちが怪獣を兵器として使うのか?

地球から遠く離れた星からやって来るわけですから宇宙人たちは例外なく優れた科学力を有しているはずです。

それにもかかわらず多くの宇宙人たちが巨大な怪獣やロボットを兵器として使ったりしたのはなぜなのでしょう?

もちろん、上記の宇宙人たちの中にも地底ミサイルで世界各都市を破壊したゴース星人もいましたし、『侵略どころか地球を破壊しようとした宇宙人たち』のページにも書かせていただいていますが、地球そのものを破壊しようとしていた者たちもいました。

しかし、効率の良い兵器を使用せずに巨大な怪獣やロボットを兵器として使用した侵略者が多かったことも否定し難い事実です。

なぜ高度な科学力を持つはずの彼らが、その科学力に相応しい兵器を使用せずに巨大な怪獣やロボットを兵器として使用するといった原始的な手段でウルトラ警備隊やウルトラセブンに戦いを挑んできたのでしょうか?

『平成ウルトラセブン』を創った男の一人・武上純希氏が出した答

私は『ウルトラセブン』の世界に心酔しつつも上記のような疑問を小学生の頃からずっと拭えずにきましたが……この疑問に対する納得できる答に十五年ほど前にようやく辿り着くことができました。

その答を出してくれていたのは、武上純希氏です。ご存知の方も多いでしょうが、武上氏は、『ウルトラセブン誕生30周年記念3部作』『ウルトラセブン1999最終章6部作』『ウルトラセブン誕生35周年EVOLUTION5部作』で脚本を執筆された『平成ウルトラセブン』を創った男たちの一人で、小説『ウルトラセブンEPISODE:0』『ウルトラセブンEVOLUTION』も執筆しておられます。

そして、この小説『ウルトラセブンEPISODE:0』の中で衛星軌道上から地上の一点を確実に焼き尽くすことなどたやすい技術を持つはずの宇宙人たちが怪獣を侵略の兵器として使う理由は

●局地戦の常として強力な破壊兵器による攻撃は環境を破壊するばかりで肝心の敵を取り逃がすことが多い

●宗教的、心理学的効果が狙いで、滅びの刺客が巨大な怪物であることは、迎え撃つ地球人の深層心理に訴えるものがある

といったものなのではないかと推察されていました。

この推察を読んだ時、なるほどと思いました。そのように考えれば、優れた科学力を持つ宇宙人たちが、原始的とも思える手段で戦いを挑んできたことも納得できますね。

もっとも、ピット星人あたりはそこまで深く考えた上で行動していたとは思えませんけれどもね。

【2017年12月11日】

続けて 侵略者14 『侵略者たちは地球以外も狙っているのか?』のページをご覧ください

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