最終回でダンの正体を知った後のアンヌの言葉についての考察

ウルトラセブン・クラシック
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最終回のアンヌの「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ」という言葉には特別な意味がある

ウルトラセブン』第49話『史上最大の侵略 後編』(最終回)でダンから自分がウルトラセブンであることを告白されたアンヌは、ウルトラ警備隊の仲間たち(+クラタ隊長)のところに駆け付けると

「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ M78星雲から地球を守るために遣わされた平和の使者で自分を犠牲にしてまで この地球のために戦っているんだわ でも、もうこれが最後の戦いよ ダンは自分の星に帰らなければならないの」

と語っていました。

アンヌのこの言葉の中で私が注目したポイントは「ダンの正体はウルトラセブンだったのよ」とではなくて「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ」と言っていたということです。

M78星雲人であるウルトラセブンが、勇気ある青年=薩摩次郎をモデルにして地球人の姿になっていたのがモロボシ・ダンだったわけですから、本来なら「ウルトラセブンの正体がダン」なのではなく「ダンの正体がウルトラセブン」というのが正しいですよね。

アンヌにとって「ダンの正体がセブン」なのではなく「セブンの正体がダン」

アンヌが「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ」と言う少し前にダンはアンヌに対して

「アンヌ 僕は 僕はね 人間じゃないんだよ M78星雲から来たウルトラセブンなんだ」

と語っています。

当のダン自身は、あくまで自分の正体はウルトラセブンであり、ダンは自分の仮の姿だと思っていることが、この台詞からわかりますよね。まあ、事実、そうなのですから当然といえば当然なわけですが。

だからこそダンは自分のことを「人間じゃないんだよ」「ウルトラセブンなんだ」とアンヌに対して明かしたわけですが……それにもかかわらず、アンヌは「ウルトラセブンの正体は私たちのダンだったのよ」といっていたわけです!

これはアンヌにとっては「ダンの正体がウルトラセブン」なのではなくて、あくまで「ウルトラセブンの正体がダン」だったということなのでしょう。

アンヌにとって「セブンの正体がダン」でなければならない理由

アンヌにとって「ダンの正体がウルトラセブン」なのではなく「ウルトラセブンの正体がダン」でなければならなかった理由は

●ダンの正体がウルトラセブンだとすれば、ダンはあくまでセブンの仮の姿であったことになってしまう

●自分たちの仲間であり、自分が心惹かれた男=ダンが、ウルトラセブンの仮の姿にすぎず、実在しない男であったなどとは認められなかった

といったところだったのではないでしょうか。

【2017年11月9日】

続けて 友里アンヌ6 『アンヌはダンにいつから惹かれていったのか?』のページをご覧ください

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